奇妙な夢についての話。
ある日の帰り道。日本にミサイルが着弾したという噂が、あちらこちらから聞こえてきます。
最初はSNSを利用した悪質な流言の類だと思っていた私も、多少不安になりました。
自宅には、妻がいます。不妊治療の最中で子はおらず、毎日妻が一人で私の帰りを待っています。
心配になった私は、駆け足で妻のもとへ向かいました。
玄関に入ると、妻が泣いていました。「もう大丈夫だ」と抱きましたが、返答はありません。
とりあえず、情報を収集して事の真偽を確かめなければならない。私はリモコンを探して、それからテレビの電源を入れました。
起動の時間が過ぎて、モニターに映し出されたのは、東アジアを中心に描かれた地図でした。
そこには、日本語ではなくハングルで地名が記されていて、北朝鮮の領土のみが真っ赤に染まっていたのです。
砂嵐の音のはるか奥で、日本人のアナウンサーが「この放送局は電波をジャックされました」と叫んでいる。
私は急いでチャンネルを変えた。
我が家で見ることのできるすべてのチャンネルが、同じ画面でした。
砂嵐が私のすぐそこまで迫っているのだと、感じました。
0コメント