003「電車、騒音」電車に乗っていて、考えることといえば、車内で耳に入る騒音についてである。といっても、今回取り上げたいのは、隣に座る男のイヤホンから漏れる雑音や、向かい側に座る女性の貧乏揺すりから鳴るリズムでもない。電車そのものが線路上を走りながら、振動とともに生む騒音や、はたまた風を切る音についてである。新幹線は、電車の数倍の速度で走行するが、車内に騒音はそれほど木霊しない。それは現代の技術を結集してつくられた日本の高速鉄道だからだ。そして、電車と比べると、まだ生まれて間もない。対して、電車は戦前からレールが敷かれている。車両は一定期間でリニューアルされるが、車輪部分については改変されることはない。もし、変えてしまうと日本中のレールを新型車輪に対応...29Sep2017魂のコラム
002「国難突破。国民意思とのズレ」安倍首相が衆院解散を表明。様々な「国難」を打ち破るための総選挙であり、その中でも大きな論点となるのが、消費税率の引上げだ。2019年に、消費税率は10%へ。増加分の税収で、幼稚園・保育園を無償化するという。少子化対策への一手であろう。だが、どうしても、国民の声とのズレを感じずにはいられない。そもそも待機児童問題は未だ解決に至っていない。入園・入所できない子どもたちがいるのだから、まずはそれを早急に解決させてほしい。近ごろの政権を見ていると、時間に解決させて、新しいことに手を出しては過去を忘れさせる。これの繰り返しのような気がしてならない。国民は馬鹿ではない。「国難」が山積みであることや、解決が困難を極めることは承知している。だからこ...27Sep2017魂のコラム
001「ロケットマン。言葉の応酬」「出発は午前9時。僕は遥か遠くへ行く。昨日、妻が荷造りしてくれたバッグを持って」エルトン・ジョンが1972年に発表した『ロケットマン』の冒頭である。主人公・僕はまさに火星へと旅立つところ。幼い頃、友達とチャンバラをした。ナイフ、鉄砲、マシンガン、ロケットランチャー……どこかで仕入れてきた言葉の響き。公園の草むらに隠れた少年たちの手には空想の兵器が握られていた。それから月日が流れる。空想の兵器を振り回すことはなくなった。連日報道される新型ミサイル「火星シリーズ」。それの迎撃用に配備される兵器。普通に暮らしていても人間を殺戮する道具の名を覚えてしまう。物騒な時代だ。トランプ大統領と金委員長の間で行われる言葉の応酬。国と国のリーダー同士と...24Sep2017魂のコラム